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相続税の納税義務が発生しやすい

相続する財産が基礎控除額を超えると、相続税を納めることになります。不動産の相続では納税義務が発生しやすいため、注意が必要です。相続税の基礎控除額は、「600万円×法定相続人の数＋3,000万円」で算出することができます。納税義務が生じるか否か確認し、適切に対処しなければなりません。

相続税を納められない

相続税が発生した場合、全ての税金を納めることができず、トラブルに発展する可能性が否定できません。特に、不動産が遺産の大部分もしくは全てを占めている場合に、このようなトラブルが起きやすいと考えられます。

相続税の納税義務が発生することが想定される場合は、事前に財力を備え、納税できる状態を整えておかなければなりません。税金が払えない場合は、思い入れのある不動産でも売却する必要が出てきます。

相続人間での分割がうまくいかない

不動産は分割が困難であるため、相続人同士で争いが起きるリスクがあります。分割方法に不平等感があると他の相続人から異議が申し立てられ、分割協議が長期化するケースも少なくありません。全ての相続人が納得できる形で分割を行うことが重要です。

取り入れておきたい相続対策

問題なく不動産を相続するためには、事前の対策が欠かせません。対策を整えた上で、トラブルのない相続を目指すようにしてみてください。

・不動産の評価額を下げて税金を減らす対策

あえて不動産の評価額を下げて、税金を減らす対策があります。例えば、誰かに土地を貸した場合は評価額を減らすことができるため、相続する土地を使う予定がない場合は希望する方に貸したほうが節税対策になります。相続税が気になる場合は、土地の貸し出しを検討してみると良いかもしれません。

・納税のための資金繰りを検討しておく

税金を納めることが明らかな場合は、早めに納税のための資金繰りを検討しておくと安心です。後から多額の納税義務が生じたことが発覚するよりは、あらかじめ心づもりができていたほうがスムーズに納税に進むことができます。

・相続人の事情に合わせて分割方法を決める

不動産の分割でトラブルが起きそうな場合は、相続人の事情に合わせて方法を決めることが大切です。例えば兄弟A・B・Cが6,000万円の実家を相続することになり、以前から実家で親と同居していたAが「この家に住み続けたい」と考えている場合は、代償分割という方法があります。

この方法を選んだ場合、Aは実家を得る代わりにBとCに2,000万円ずつ払うことで、分割が成立します。このように柔軟に分割方法を決めていけば、トラブルが起きるリスクを下げられます。分割方法については複雑な問題が絡むこともあるので、わからないことがある場合は専門家に相談しておくと争いを回避しやすくなります。